借入れ先をおまとめしたい!そんな時あなたはどこで1本化を考えますか?
低金利の銀行か、審査の柔軟な大手消費者金融でおまとめをするか。
きっとこの二者択一の選択肢が浮かぶと思います。しかし近くの労金でも、おまとめは可能なんです。
今回は銀行、消費者金融の間で埋もれがちな、労金でのおまとめについて考察してみようと思います。
労金のカードローン?銀行と消費者金融との違いは?
何となく名前は聞いたことのある労金。
でも実際借入れなんて出来るの?そんな疑問を持っている方は多いはず。
ここでは労金のイロハついて、少し掘り下げて説明したいと思います。
労金とは一体なに?カードローンが利用出来るの?
労金は銀行と異なる非営利組織の団体組織です。
歴史を辿ると公務員や自営業者がお互いに出資しあって労働金庫を作った歴史があり、現在は主に労働組合会員向けのサービスを展開しています。
銀行と名前はついていませんが、勿論口座開設も出来、条件を満たせば融資だって可能です。
つまり労働組合会員や生活協同組合のメンバーが運営している、会員による会員の為の金融機関といえば分かりやすいでしょうか。
北海道から沖縄まで13のネットワークを有し、600を超える労金が全国に点在しています。
主に労働組合、生活協同組合向けのサービスを提供していますが、例えば労働組合非正規会員の場合であっても、口座開設や融資も利用可能です。
またカードローンなどの金融商品も充実しており、条件を満たせばおまとめローンとしての利用も出来ることは意外に知られていません。
労金で借入れする条件・申込方法と非正規会員の利用について
あなたの会社は労働組合に所属していますか?
上記で労働組合に所属していなくても、カードローンの利用が可能と説明しました。
しかし実際にカードローンの借入れをするとなると、構成員であるか否かが金利や利用限度額に大きな影響を及ぼします。
全国津々浦々に点在する労金ですが、各労金により提供するローンサービスも異なります。
おまとめローンがある労金もあれば、フリーローンしか利用出来ない労金だって……。
しかしどこの労金ローンにも共通するのが、正規会員・非正規会員共に審査に大変厳しい点です。
通常のカードローンでは年収、借入れ状況や勤続歴が重点的な審査対象になります。
例えば労金カードローンマイプラン(中央労働金庫の場合)を例に挙げると、
②年収が150万以上ある
③勤務歴が最低1年以上あること
④申し込む労金の事業エリアに居住もしくは労働していること
と勤続歴に年収の具体的制限が出てきます。
基本的な審査の目安は銀行、消費者金融と異なりませんが、その他にも地域制限がある為、誰にでも利用可能な金融商品ではありません。
また組合構成員の場合は金利3.875~7.075%の低金利で500万円まで借入れが可能です。
しかし生協組合会員の場合は4.055~7.255%で100万円までの融資、それ以外の方は5.275~8.475%で100万円まで借入れ可能と、会員か否かでカードローン利用の条件が大きく異なるのです。
各労金で申込み条件は異なりますが、基本労働組合会員の為の金融機関である為に、一般の方にはかなり使いにくいカードローンだと認識するといいでしょう。
労金でおまとめも可能?審査の流れと必要書類
労金でおまとめが可能かについては勿論YESです。
しかし各労金でおまとめローンを用意している訳ではないので、申込み前の問い合わせは必須です!
申込み方と必要書類について
低金利尚且つ、総量規制の心配なくおまとめ出来ると人気の労金での1本化。
例えば北陸労金には”おまとめ名人”というおまとめ商品があります。
”おまとめ名人”のスペックはというと、金利一律6.5%で500万円まで借入れ可能の目玉商品となっています。
しかしもしお近くの労金に”おまとめ名人”のようなおまとめ専用商品がない場合は、使用目的が限られないフリーローンを申込む形になります。
通常労金のおまとめ専用ローンは窓口での申込みが必須になり、使用目的が問われないフリーローンはネット申込みが可能です。
また労金の場合は消費者金融と異なり、内部の仮審査後に保証会社による審査で融資の不可が決まります。(保証会社は各労金、各ローンによって異なります。)
どちらのローンも先ほど説明したように年齢・年収・勤続歴と地域制限の元、構成員であるか生協会員なのか?
それとも一般での借入れなのか?
で融資上限に金利が決まる訳です。
しかし北陸労金の”おまとめ名人”の場合は北陸三県富山、石川、福井県に居住もしくは労働、尚且つ返済が76歳までに完済出来る方が申込み条件になっています。
つまり”おまとめ名人”のケースは、全ての方に平等な利用条件が適応されるのです。
しかし北陸労金のフリーローン”く・ら・ら”は、一般の借入れ額が100万円までと制限されており、同じ労金内でもルールが異なります。
また必要書類に関しては運転免許証やパスポートなどの本人確認書類と源泉徴収、そしてローン残高(おまとめローンの場合)を確認するための書類が必要になってきます。
しかし利用条件や必要書類は各地の労金と各々の金融商品で異なる為、申込み前に必ず公式HPで条件を確認しましょう。
気になる審査時間と即日審査について
労金の申込みの流れは基本、銀行や消費者金融と同じです。
おまとめ専用以外のローンはネットからの申込みが可能ですが、平日のみの営業だということを忘れずに!気になる審査時間に関してですが、即日融資は100%不可能です。
銀行と比べても格別低い金利で借入れ出来るフリーローンにおまとめローンですが、通常審査完了まで2~4週間の期間を有します。
いくら平日の早朝に控えめな限度額で申込みをしても、迅速審査に迅速融資は期待出来ません!
とにかくスピード重視の方は楽天銀行やソニー銀行のようなオンラインバンクのカードローンを利用しましょう。
労金でのおまとめは得?それとも……
それでは労金での1本化の長所に短所を簡潔にまとめてみたいと思います。
それでもあなたはやっぱり、労金でおまとめを考えますか?
労金でおまとめするメリット
労金でおまとめをする一番のメリットは、その金利の低さにあると言えるでしょう。
構成員であるかないかによっても金利は異なりますが、仮に一般ステータスで中央労金カードローンマイプランでおまとめ利用してみると……
上限金利8.475%で、最高100万円までの融資が可能になってきます。
また構成員の場合は更に金利が下がる為、気になる方は一度会社に団体の構成員であるかを確認してみましょう。
会社が団体構成員でない場合、個人で生協組合員になることでお得に借入れすることも可能です。
各地の生協で異なる額の出資額が必要になりますが、それでも数千円の出資で生協会員になることが出来るので、まずは地元の生協に問い合わせをしてみましょう。
労金でおまとめするデメリット
①おまとめ専用ローンがあるかないかは、各地の労金により異なる。
②年収、就労期間に地域制限が厳格である。
③各労金、ローンによって詳細の利用条件が異なる。
④審査時間が非常に長く、迅速審査に即日融資は期待出来ない。
⑤銀行に比べても、審査通過が大変難しく、多重債務者のおまとめには向かない。
⑥団体構成員優遇が故、一般の方の利用にお得感がない。
ざっと挙げただけでも、これだけのデメリットが出てきました。
とにかく全国に点在する労金は各ローンに統一性がない為、ローン自体の実態を把握することが非常に困難です。
その為各地にあるローンセンターに問い合わせをして細かな条件や、借入れが可能かどうか?を問い合わせることが先決です。
またおまとめ目的で借入れを考えている場合、300~500万円の大型融資に限り銀行や消費者金融の適応金利の方が逆にお得な場合もあるので、希望融資額が大きくなる場合は慎重に申込みをしましょうね。
【まとめ】労金団体構成員以外は銀行で1本化するべき!
労金でおまとめを考えていても、実際借入れをするには制限があって利用しにくいのが最大の難点。
もしあなたが構成員の一員ならラッキーですが、むしろ非構成員の方のほうが多い為、万人におすすめ出来るおまとめローンとは一概には言えません。
また融資スピードに関しても消費者金融と比べてもスロースピードなので、お得におまとめをしたい方には消費者金融での1本化を強くオススメいたします。