おまとめローンストラテジー > おまとめローン基礎知識 > おまとめローンは総量規制対象外って本当?消費者金融でも借りられる?

おまとめローンは総量規制対象外って本当?消費者金融でも借りられる?

総量規制があるから消費者金融のおまとめローンでまとめるのは無理!と思っていませんか?
消費者金融のおまとめローンは総量規制の規制がそのまま適用されるわけではありません。
総量規制を理解して、消費者金融のおまとめローンにそれがどう関わっているのか見ていきましょう。

消費者金融おまとめローンと銀行おまとめローンの違いとは?

おまとめローンと一口に言いますが、利用する業者によって借り入れ条件は異なります。
細かい条件はもちろん各々の業者によって随分異なってきますが、大きくは消費者金融のおまとめローンと銀行のおまとめローンとに区分けすることができます。

消費者金融といえば即日融資やバレずに借りれるなどキャッシングサービスの印象が強いですがおまとめローンの専用商品だってちゃんとあるんです。

消費者金融のおまとめローンと銀行のおまとめローンとの主な違いとしては、

  1. 消費者金融のおまとめローンは審査時間が短く即日融資にも対応しているが、銀行のおまとめローンでは即日融資に対応している業者はまだそれほど多くない。
  2. 消費者金融のおまとめローンでは上限金利が高くなっているが、銀行のおまとめローンは消費者金融のおまとめローンより上限金利が安く設定されている。
  3. カードローン会社のローン審査の通過率は、消費者金融ではおよそ40%~50%で推移している。それに対し銀行のローン通過率はおよそ20%~30%程度になっており、消費者金融を利用する場合よりも低めになっている。したがって、おまとめローンにおいても消費者金融の方が銀行よりも審査に通過しやすくなっている。

などが挙げられます。

通常のカードローンを利用する場合、消費者金融と銀行との最も大きな相違点は借入可能金額であると言えるでしょう。
消費者金融のカードローンを利用する場合は総量規制が適用され、過剰融資を防ぐために年収の3分の1までしか借り入れができない仕組みになっています。
ところが、消費者金融のおまとめローンを利用する場合には例外的に年収の3分の1を超えて借入することが認められているのです。

キチンと理解しておきたい総量規制のルール

消費者金融で通常のカードローンを利用しての借り入れが年収の3分の1までに制限されているのに、おまとめローンを利用すればその制限が外れるというのはどういうことなのでしょう?
まずは総量規制についてもう少し詳しく見ていきましょう。

以前は消費者金融業界では適用金利の設定にもあいまいな部分があり、業者の過剰融資に対する規制もほとんどない状態でした。
しかしその結果多くの自己破産者を生み出すこととなり、大きな社会問題へと発展してしまいます。
そうした状況を見直し貸金業者の過剰融資を防ぐために、総量規制は2010年に完全施行されました。

総量規制においては借り入れ可能金額が年収の3分の1までに制限されていますが、「年収」とみなされるものには、

  • 給与収入
  • 個人事業の事業所得
  • 不動産の賃貸収入など
  • 年金

などがあります。逆に「年収」に含まれないものとしては

  • 退職金は退職時の一時的収入
  • 保険金による収入
  • ギャンブルによる収入
  • 宝くじなどの当選金
  • 投資による収入

などがあります。

また総量規制は貸金業法が改正されて導入された規制ですが、その貸金業法自体はどのような業者に適用されるのでしょうか?貸金業法が適用される主な業者には、

  • 消費者金融(アコム、プロミス、アイフルなど)
  • 信販会社(オリコカード、セゾンカードなど)
  • リース会社
  • ソーシャルレンディングサービス

などがあります。
他の業者では例えば、銀行は銀行法の適用を受け、信用金庫は信用金庫法の適用を受けるなど、それぞれの業者で各々の根拠法を持っています。

貸金業者からの借り入れをした場合には総量規制が適用されるのが原則です。
しかし、なかには総量規制適用から除外されるローンや、例外的に年収の3分の1以上の借り入れが認められるローンというものが存在します。
総量規制の対象から除外されるローン、つまり貸金業からの借り入れに含まれないローンには、

  • 住宅ローン
  • 自動車ローン
  • 高額療養費の借り入れ

などがあります。
また貸金業者からの借り入れには含まれるけれども総量規制が適用されない、つまり総量規制の例外となるローンには

  • おまとめローンや借り換えローンなど、顧客が一方的に有利になる借り換え
  • 配偶者貸付 
  • 緊急で必要な費用の借り入れ、つまり本人や生計を共にする親族の医療費や葬儀費用など
  • 個人事業者が行う借り入れ(ただしこの場合には定められた書類や情報提供をしなければならない)
  • 預金取扱金融機関からの融資を受けるまでのつなぎ融資(ただし金融機関での審査が終わっていて融資可能結果が出ている場合に限られる)

などがあります。
おまとめローンは、複数の借り入れに悩む利用者がこれまでの条件よりも有利に返済を行うための借り入れとみなされるため、総量規制の例外の扱いとなっているのです。

また総量規制の対象になる借り入れと、総量規制の対象にならない借り入れを区別するのに勘違いしやすいものがあります。以下は総量規制の対象にならない取引です。

  • クレジットカードのショッピング枠の利用は総量規制の対象外
  • 携帯電話の分割払い(割賦購入)
  • ショッピングローン(家電量販店などで利用されるクレジットカードを利用しないローン)

総量規制、というと年収の3分の1までの借り入れ制限のルールをまず最初に思い浮かべますが、多くの規定があることが分かります。

消費者金融おまとめローンのメリット・デメリット

では消費者金融のおまとめローンのメリットとデメリットについて見ていきましょう。
消費者金融のおまとめローンのメリットとしては、総量規制の対象外なので年収の3分の1を超える借り入れが可能になっている点が挙げられます。
銀行のおまとめローンと比べて融資までにかかる時間が短く、比較的審査のハードルが低いことと併せればメリットとしてはとても大きいと言えるでしょう。
おまとめローンを利用したいと考える人は返済や利息の負担を感じていることが多く、できるだけ早く現在の状況から抜け出したいと考えているケースが多いからです。

また、消費者金融のおまとめローンでは追加借入をすることができなくなっています。
利用者の考え方にもよりますが、借り入れの早期返済を真剣に考えているのであれば追加借入をできない方が返済に集中できるのではないでしょうか。

そして消費者金融のおまとめローンでは、消費者金融は利用者に代わって借入先に返済を済ませ、利用者から返済を受けるという形式をとっています。
銀行のおまとめローンの場合だとまず利用者の口座にお金が振り込まれ、利用者自身がこれまでの借入先に返済をしなければなりません。
場合によっては少し多めのお金を借り入れることもできてしまいますし、最悪の場合おまとめローンで借りたお金をこれまでの借入先に返済せずに使ってしまうというケースも発生しています。
確実にこれまでの借り入れを返済できるという点も消費者金融のおまとめローンだといえるでしょう。

では消費者金融のおまとめローンのデメリットはどうでしょうか。
やはり銀行のおまとめローンと比べて金利が高めで借入限度額が低い点はデメリットだと言えるでしょう。
銀行おまとめローンの低い金利は確かに魅力があります。

また、貸金業者からの借り入れだけしかまとめられない点もデメリットでしょう。
複数の借り入れの中に銀行カードローンがあれば、それは一本化できないことになります。

そしてメリットの部分でも触れましたが、消費者金融のおまとめローンを利用すると消費者金融では追加の借り入れをすることができません。
おまとめローンを利用した後も追加での借り入れを希望する場合には、銀行のカードローンを利用することになります。

銀行カードローン業界の動向が与える消費者金融おまとめローンへの影響

銀行カードローンの貸付残高は貸金業法に総量規制が導入されて以降急速に増加してきています。
総量規制に制限されない銀行のカードローンは貸付金額も多くなりがちで、新たな過剰融資の温床になってきているのではないかとの声が上がっています。
実際に総量規制の導入以降、消費者金融は登録件数も貸付残高も大幅に減っているにも拘らず、2016年の自己破産者数は13年ぶりに増加に転じています。

過剰融資に対する懸念を受けて、大手都市銀行では2017年春にカードローンの融資に関して自主規制に乗り出すことを発表しました。
大手都市銀行が自主規制に乗り出したことで、 今後多くの地方銀行もその動きに追随するものと考えられます。

実際みずほ銀行はカードローンの融資金額の上限を見直し、年収の3分の1までに引き下げ ており、他の都市銀行も総量規制に倣った制限を取り入れ始めています。
こうした動きが今後しばらく銀行カードローン業界に影響を与えることは容易に推察できます。

恐らく銀行カードローンの貸付金額が規制されていけば、もちろんおまとめローンの貸付金額も制限されることになると思われますし、金利にも影響が出る可能性があります。
そうした点を考慮すれば、少なくとも銀行カードローン業界の動向が明らかになるまでは、消費者金融のおまとめローンを利用する方が明らかにメリットは大きいと言えるでしょう。

おまスト特別企画

おまとめローン基礎知識

借金問題解決コラム